2006年12月14日 (おススメの本)
三浦展『下流同盟』をさっそく読んでみました
『下流社会』という本で注目されるようになった三浦展氏の最新作『下流同盟--格差社会とファスト風土』を読んでみました。
日本の中の格差を論じる書籍が数多く発売されていますが、『下流同盟』もその流れを汲むものです。郊外への大型ショッピングセンターの進出が地域社会に与える影響を論じています。「ちょっとテーマが重そうだなあ」と思う方も多いかもしれないですけど、「なるほどそうなのか!」と感じさせてくれる1冊に仕上がっています。
大型ショッピングセンターが、日本の風景を画一化し、地域社会への帰属意識を薄めることになるということを、アメリカのウォルマートという巨大スーパーマーケット、群馬県の太田市、日本のフリーター事情などの事例を交えて紹介しています。
著者数人の共著になっていて、担当者が一章ずつ書いています。ですので、関心があるところから読んでいけば良いと思います。
ただ、犯罪や格差や地域経済の没落などの問題の原因を、グローバル化だけに求めることに議論展開の単純さを感じることもありますが、掲載されている事例が身近なので思わず引き込まれてしまいますよ。
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